“江戸の犯罪録 長崎奉行「犯科帳」を読む”を読んで

最近読んだ本で面白かった本のご紹介と感想です。

読者スペック
学生時代歴史・世界史・日本史など、「社会」の教科が万年赤点

もくじ

江戸の犯罪録 長崎奉行「犯科帳」を読む

大岡越前、遠山の金さんのドラマでおなじみの奉行。
奉公とは、ざっくりいうと、幕府の命令を受けて特定分野や重要地域を行政・治安(警察)・裁判・監督まで一括で実務統括する現場トップのことだそうです。

そして今回、長崎奉公の犯罪録を紹介している本を読んで、社会科万年赤点の私が面白いと感じたことをシェアさせてください。

著:松尾晋一
¥1,265 (2025/11/02 10:03時点 | Amazon調べ)
\楽天ポイント4倍セール!/
楽天市場

とにかく出てくる「人参泥棒」

本を読んでてまず気になったことが、えらい「人参泥棒」が多いということ。
悪質だと打首になった人もいるぐらいの重罪だったらしい。

わたし

え?なんで人参?大根は無罪?

と思って調べたところ、どうやらこの犯罪録で言うところの「人参」は「朝鮮人参」のことでした。

当時は清から輸入(主に銀と交換)して、薬に使われていたそうです。
今でも補中益気湯・十全大補湯・人参湯などの有名な漢方薬で使われています。
今ほど医学が進んでいなかった当時はとても貴重だったんでしょうね。
だから人参泥棒は罪が重かったんですね。

ちなみに、密輸入したヒトも裁かれていたそうです。
なんで、その人参が「密輸」だとバレたのかというと、輸入した人参には証明書が添付されていて、いつどこで輸入されて何と交換したのかなど記録されていて、その記録の紙がない人参を売るヒトをダウトできたわけです。

江戸のトレーサビリティすごいな⋯。

朝鮮人参を育ててみたい

当時、日本でも栽培しようということで、「オタネニンジン」という品種を幕府が管理して栽培していたそうです。

わたし

面白そう!育ててみたい!

と、調べたところ種から育てても、収穫まで最低4年はかかるそう⋯。無理やん。
しかも管理も超シビアで難しいらしいです。

気合のある方はぜひ挑戦されてみてください✊️

そんなに変わらない江戸時代と今

で、思ったんやけど、貿易のトレーサビリティ。政府管理の栽培品目。

あれ?江戸時代と今って、劇的に進化してなくない?
荷物の追跡とか、今、たばことか産業大麻とか政府管理下の品目だよね?

江戸ってすっごく昔のことかと思ってたけど、今とやってることは同じなんかもしれん。
そりゃめっちゃくちゃ続いた政権?が決めたことだから踏襲されてるのかもね。

面白いね。
それ知ってたら、子供のころちょっとは社会科勉強してたかなぁ〜。
いや、してないな。笑

まぁ、どのみち、小学生のころ、この本に出会っていたかったです。

著:松尾晋一
¥1,265 (2025/11/02 10:03時点 | Amazon調べ)
\楽天ポイント4倍セール!/
楽天市場

追記:「御仕置き」の違和感

当時の刑には、死刑・身体刑・自由刑(遠島や追放)・財産刑・身分刑があり、それを「御仕置き」と言います。

御仕置に打首とか耳そぎとか島流しとか出てくるので、なんか違和感を感じていて、読み終わって気付いたのですが、私のなかの「御仕置き」はもっとライトな罰のイメージだったんですよね。

月にかわっておしおきよ!のあれとか、幼い頃いたずらをすると、母におしおきにお尻をペチン叩かれるとか。
時代とともに意味が変わった言葉なんだなぁと。

あれも似てますよね。貴様とかお前も、昔は敬意を示す呼び方だったのに、今では侮蔑的な意味に変わってる。
やばいも、いい意味で使われてたり。

シェアしてもらえると嬉しいキモチ
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

もくじ