2021年10月27日にnoteで公開した記事を再掲しております
田舎住まいの楽しみのひとつ、干し柿づくり。
柿の木を育てずともご近所さんにたくさん柿をいただけます。
今回は干し柿づくりで余った柿の皮を作って植物さんの活力剤タンニン鉄(二価鉄)を作ります。
渋柿の皮を利用
干し柿づくりに余った皮には、渋~いタンニンがたっぷり!今回はこのタンニンを利用します。
植物は根酸を出してpHを下げ、3価の酸化鉄を少しでも溶かして動かそうとするんです。
現代農業2020年1月p58より
根酸にはキレート物質が含まれているし、根圏に生息する微生物の分泌物にもキレート物質があり、それらと反応してキレート鉄ができる。これでようやく植物体に鉄を取り込む準備ができます。
鉄ミネラル液(タンニン鉄)の場合、キレート物質のタンニンによって、あらかじめこの状態の鉄を根に供給しているというわけです。
植物が三価鉄から二価鉄に変えるエネルギーを省略できるため、生長のためにエネルギーが回ってストレスに強くなるとのこと。
ちなみに市販の二価鉄資材には、メネデール、鉄力あくあ、ALAFeSTA、鉄力あぐりなどがあります。
高価な資材なのでできれば手作りしてじゃぶじゃぶ使いたいところです。
カイロの中身を利用
今回、鉄資材として使い捨てカイロを利用しました。
カイロの中身は、鉄粉・水・バーミキュライト・活性炭・塩類で、環境を汚染するものは含まれていません。
小林製薬さんのHPでは、カイロに含まれる塩類が植物の生育に影響があるので土に埋めることは推奨していないとありますが、1袋に含まれる塩類の量は1~2g。
それを水で希釈して使用するので問題のない量と判断しました。
ご利用は自己判断でお願いいたします。
植物によって塩害耐性のあるなしなどあるそうなので、様子を見ながら使ってみようと思います。
→6ヶ月使ってみて害はありませんでした。
混ぜる
お水とカイロの中身とお水を容器に入れて混ぜます。
お水が黒くなるまで2日間放置すれば完成です。
2日後完成!
ステキな色になりました^^
こちらを古タオルで濾して、だいたいの希釈であげます。
原液であげる農家さんもいるし、200倍ぐらいに薄める方もみえるそうです。決まりはないそう。
残った皮とカイロは堆肥に
渋柿の皮とカイロの中身は土壌改良材にもなるので、「台所堆肥」ゾーンに埋めました。
発酵を早めるためにえひめAIと光合成細菌をかけて…
土をかぶせたら柿しごと完了です。
人間も動物さんも植物さんも柿さんの恵みをたっぷりいただきますね~。
現代農業に掲載されました
渋柿の皮とカイロで作るタンニン鉄づくりの記事が現代農業2022年10月号に掲載されました!
田舎の本屋さん
https://shop.ruralnet.or.jp/b_no=01_54022006/
Amazon
動画も作ったので見てね
動画も作ったのでぜひぜひご覧ください!
参考サイト
Q 使い終わった後のカイロを庭や畑にまいてもよいですか?
https://www.kobayashi.co.jp/cgi-bin2/qa/detail.pl?goods=1231&id=10
小林製薬HPより
植物の耐塩性について
https://jspp.org/hiroba/q_and_a/detail.html?id=578
日本植物生理学会HPより
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